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幻覚製造機—蜃—

水落の創作まとめサイトだよ

おれの幻覚を見ろ

inthe moonside2
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ここで数えた地平線

月の隣

――最も月に近い場所

月の引力はあらゆるものを引き寄せる。

真実の知識、本物の財宝、それらを求める人々。

――そして彼らの正気に至るまで。

「月の隣」を訪れる者は偽名を名乗り、素性を隠す。

決して、月に堕ちることのないように。

​​

とある温室

――陽光、木々に草花、1頭の竜

魔法生物の中でも最も強く、気高い生き物。

大地を駆け、大空を羽ばたき、

その息吹は一切の障害を薙ぎ払う。

それが、彼のあるべき姿であるはずだ。

彼をここから出さなくては。

この穏やかな冒涜を終わらせるために。

​

おしまいアイランド

――最後の孤島、最後のふたり

世界に終末が訪れた。

大地は沈み、陸を統べた生き物たちの血は絶えた。

孤独の先で出会ったふたりに使命はない。

まぼろしのようでまぼろしじゃない、楽園生活を君と、ずっと。

​​

​

晴後狐時々秋

――はれのちきつね、ときどきあき

 「お兄さん、ねずみ市かい。おむすび穴は反対側だよ」  
珍妙な言葉が青年の飛び降りを呼び止めた。
思わず振り返った青年が見とめたのはやはり珍妙な男であった。
シャツとスラックスに黒の羽織、棚引く金の髪、それと同じ色の獣の耳。
青年は空を仰ぐ。清々しい晴天である。

 

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